運動音痴

小学校のときまでは男女ともに「運動できる子がモテる」が当たり前だった。
100m走のタイムが20秒で、自転車に乗れるようになったのが小学6年生だった、超がつくほどの運動音痴なので、この事実が痛かった。
だから今でも女子アスリートの競技ばかりテレビで観戦していて、鍛え上げられた肉体に憧れるのかもしれない。

小学校から高校までの体育授業で一番嫌いだったのは器械体操だ。
常日頃から、これができてなんになるの?と思っていた。
学習の目的としては、高い跳び箱を跳ぶこととか、前転が綺麗にできるとか、そんなことではなかったんだろうと大人になって分かる。

生徒同士助け合って使用する器械を準備したり、ケガがないように取り組めたり、互いに介助する心を育む。
といった所が指導要領に書かれていたんだろう。

出来ない!と意固地だった私は、準備だけはしっかりやるが、一人マットから離れていた。
こんな姿を見ていたから、体育の成績は「2」から上がることがなかったんだろうと思う。
中学に入ってからはもっと悲惨。

他の学校では選択科目だったらしい柔道がうちの学校は必須だった。
武道場でまずは受け身の指導から行われる。
前回り受け身というものがあり、これを一人ずつ披露するのが体育の試験内容だったときは体育教師を呪いそうだった。

シーンとして、好きな男の子も見守っているような状態で、多感な年齢の女子が前回り受け身を披露しなければいけないだなんて!しかもシュタッと華麗にできるモテ女子は良いが、こちとら運動音痴。
ひっそりとノルマだけをこなして点数取りたいのに、30人見守る中での受け身だなんて地獄だった。

たかが受け身のフォームでも、ひたすらださかった私。
気を遣って授業のあとは女友達からもそっとされていたことを思い出した。

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